■よみもの
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ドーベルマンについて 断耳・断尾 かかりやすい病気 ケア 運動について
■ドーベルマンについて
正式名称は「ドーベルマン・ピンシャー(Doberman Pinscher)」です。
20世紀になってから、ドイツの在来犬(ピンシェル)に他の犬種を交配させて生まれました。感覚が鋭敏で従順、とても嗅覚に優れており、ドイツだけでなく日本でも軍用犬として活躍していたそうです。
でも映画なんかで悪役犬みたいな感じで使われることが多いので、「怖い犬!」と誤解されがちですが、本来は愛情深く、忠実で賢いので人気もあるんですよ。
もともと人間に役立つ犬種を作り上げるという目的で生まれたので、他の犬種とは違い体形も精神面も無駄が無いといわれています。サラブレッドを思わせるような洗練された直線美は、この犬種特有なのだとか。
散歩中に小さい子がウチの子を「ママ!見て、馬!」と言うのも納得です。
■断耳・断尾
その名の通り、耳と尻尾を切ります。
ドーベルマンといえばピーン!と立った耳とポコっとした尻尾、というイメージですが、本来は違います。実は元々ドーベルマンの耳はダックスフントのように垂れており、尻尾もある程度長いのです。それを断耳の場合は生後2〜3ヶ月で、断尾の場合は生後4〜5日の間に行います。耳はその後、固定具で3ヶ月程立たせた状態で固定します。
ドーベルマン以外に断耳・断尾を行う犬種は他にもありますが、何故切ってしまうのかというと、
・(軍用犬や狩猟犬だったため)外敵に傷つけられないように
・尾が草木に触れて音を立てないように
・垂れ耳犬種の聴力の向上
・闘犬に於いて受ける傷を最小限に抑える
などの理由で始まったそうなのです。
が、現在では見た目の美しさのために行われているのが実情。要するにイメージですよね。そんな訳で動物愛護の観点からは当然推奨すべきことではなく、イギリスやオーストラリアなど断耳・断尾を禁止する諸国が増えているそうです。
ウチの子も断耳・断尾をしているので何も言えませんが、推奨している訳ではありません。
敢えてここでの言及は避けたいと思います。
■かかりやすい病気
ドーベルマンは数多くの犬種を交配させて生まれた犬なので、先天的な病気を持って生まれる子も多いといわれています。特に内臓に関わる病気が多く見られる犬種であり、注意が必要です。
・胃捻転
胃が捻じれてしまい、内容物が流れなくなった胃で細菌がガスを発生させるため、
腹部がふくらみ周りの血管を圧迫してしまう病気
ご飯の後はなるべく安静にしておいてあげてください。遊びたがっても「今はダメよ」
と言い聞かせましょう。
・心筋症
拡張性と肥大性の二種類あるが、ほとんどが拡張性で、「ドーベルマンの心筋症」
と呼ばれるほど、予後が悪い。
症状として不整脈があり、ドーベルマンの場合は心室性早期拍動と頻脈(脈が多
い、速い)が多く、突然死に至るケースが多い。
通常は体重を目安に判定するが、筋肉質のためか体重が落ちないのが特徴。
愛犬の健康のためにも、最低月1回は体重測定を行いましょう。
■ケア
ドーベルマンの毛質はスムース(短くて真直ぐ)及びシングル(下毛を持たない一重毛)コートなので、ラバーブラシなどを使ってマッサージ効果も兼ねながら優しくブラッシングしてあげてください。短くて固めの被毛ですから、こまめに抜け毛を取ってあげないと布製品にびっしり付いてしまいます。むしろ繊維の隙間に刺さってます。洋服などに刺さっている場合、着た時にとてもチクチクして気になるしむず痒いので、そうなる前にしっかりケアしてあげましょう。ほんとにやっかいです。
また、断耳する前や断耳されてないドーベルマンは垂れ耳なので、耳のお掃除もこまめにしてあげてください。汚れが溜まって臭いが出てくるだけでなく、放って置くと外耳炎や中耳炎にもなりかねません。綿棒にイヤークリーナーなどを染み込ませて優しく拭き取ってあげましょう。もちろん断耳されてるドーベルマンもしてあげてくださいね。
爪も伸びてきたら切ってあげてください。伸びたまま引っ掻かれたりするととてつもなく痛いです。一瞬で皮が剥けます。よくても蚯蚓腫れになります。向こうは遊んでじゃれているつもりでしょうが、こっちの被害は甚大です。そうなる前にしっかり切ってあげましょう。犬の爪の構造は人間と同じですので、誤って肉の部分を切ってしまうと血が出ます。しかも一度失敗すると、次からわんちゃんが怖がって爪切りを嫌がるようになってしまいます。失敗しないように細心の注意が必要です。
犬の爪には白い爪と黒い爪がありますが、ドーベルマンの場合は黒いです。なので肉の部分が見えにくく白い爪のわんちゃんより難しくなります。しかもドーベルマンの爪は硬いしデカイのでニッパーみたいなのが最適かと思いますよ。足先を指で押すと、ニュッと爪が出てくるので、少し長めにカットします。運動不足のわんちゃんは肉の部分が長めなので慎重に。そうしたら、金属製のヤスリでゴリゴリ削って形を整えます。これで完璧です。簡単に書きましたが、一本一本やるのは大変です。最後まで集中力を切らさないように!
■運動について
ドーベルマンは大型で大変活発な犬種なので、毎日たくさん運動させてあげましょう。
運動量が足りないと欲求不満に陥り、破壊行動に出ることもあります。ウチの子もなかなか運動させてあげられず、毛布は穴だらけ、羽毛布団は羽毛が舞い、畳はい草が削られボロボロなのです。
破壊行動防止のためにも、長時間のジョギングか散歩、足場の良い所で思い切り走らせるなど、たーっぷり運動させましょう。自転車などによる引き運動も◎ バイクでやる方もいます。休みの日はドッグランなどに行って一日中遊んであげるのもいいと思いますよ。室内犬の場合、他のわんちゃんと接することの出来るいい機会です。
ドーベルマンは比較的暖かい気候の地域では屋外で飼えますが、なるべく屋内で過ごさせてあげてください。家族にとても忠実な犬なので、きっと素晴らしい番犬になってくれますよ。